ある日、サメが送られてきた。
僕にはまだ食べたことがなくて、食べてみたい魚というのはいくつかいます。
その中に、サメがありました。
サメ食べてみたいなぁ〜。
そう思った僕は、釣り仲間の友人にこうお願いしました。
「サメ釣れたら、僕のとこに持ってきて。」
そして次の日連絡が。
「今から向かうわ。」と。
まじかw
まさか次の日に捕獲して持ってくるなんて流石に予想していませんでした。
ワクワクしながら待っていると、
「ピンポーン」と鳴り、来ました。
ドン!
ざっと80cm近くある「ホシザメ」。
人を襲うような凶悪なサメではありませんが、この大きさはやはり迫力があります。
丁寧に血抜きもしてくれています。
サメと聞くと、アンモニア臭をイメージする人も多いかもしれません。
サメは体内に尿素をためるので、それが時間経過とともにアンモニアに変換されてしまいそれが臭いの元になるのです。
しかしそれは鮮度が悪いときの話。
新鮮なうちに処理して食べてしまえば全く気にならないのです。
特にこのホシザメは割と食用として流通がされる種類です。
すり身として練り製品にも加工されるため、白はんぺんなどの原材料にもなっています。
貴方も知らないうちに口にしているかも。
軟骨魚類なので捌きやすいと思い、百均包丁を使います。
とりあえず腹を割って見ます。
いやぁ、このサイズの魚になると臓物もでかいですね。
肝臓はなんか暗褐色のマズそうな色です。
サメの肝臓は肝油ドロップなどの肝油のもとになっているそうです。
ですが臓器は個人的に好きじゃないので今回はパスです。
すみません。
シンプルに三枚おろしにしてみましょう。
かなりの量の肉が取れました。
ですが鮫肌のせいで包丁の切れ味が最悪に…。
安い包丁を使ってよかったです。
見た目は、血合いの色も鮮やか、そして身もプリプリとしていてキレイな感じですね。
臭いも全く感じません。
せっかくなので刺身は好きじゃないですが刺身で食べてみます。
この状態でサメってわかる人いるのかってレベルでキレイな刺し身になりました。
ひだひだしているのは、エンガワに当たるヒレの付け根の部分です。
味は…。
全く臭みがありません。
捕れたてなのもあってプリプリとした歯ごたえが強めの食感で旨味もあります。
フグの刺し身やマゴチの刺し身などが好きな方は気に入るのではないでしょうか?
僕は鰹やサーモンの刺し身しか美味しいと思わないのでもう食べることはないと思いますが。
次にサメバーガーを作ってみようと思います。
沼津でそんな商品を見たことがありました。
サメのフライというのは定評があって、間違いないんじゃないでしょうか。
フライというより唐揚げのような揚げ方にしてみました。
イングリッシュマフィンのバンズにタルタルソースとレタスを一緒に挟んだシンプルなサメバーガー。
ポテトも添えてみました。
味は…。
「「めっちゃくちゃ美味い!」」
なんだこれ。
誇張なしに本当に美味しいです。
旨味というのは少ないのですが、上げたときの身のフワフワ感、丁度いい弾力、食べごたえ。
味付けさえすれば、もう最高。
今まで食べた魚のフライ系ではトップレベルに美味しいです。
アジフライやそこらへんの得体の知れない白身魚のフライなんかより良い食感です。
そしてタルタルソースとの相性抜群。
大満足のサメバーガーでした。
最後に「さめのたれ」を作ります。
さめのたれというのは伊勢の名物で、言ってしまえばサメの干物です。
名前の由来は、干しているとき垂れ下がっているサメの様子からきているようです。
味付けは塩味と醤油味。
2種類つくりました。
うん。どちらも美味い。
強めに干したかったので24時間以上屋外で干しましたが、アンモニア臭は全く発生していませんでした。
ただ干物は繊維の弾力が凄く、歯が弱い方には厳しいかもしれません。
薄くカットしてから干せば問題ないと思います。
ですが言い換えればジューシーといえます。
程よく油もあって、噛むと肉汁も出てきます。
塩味もシンプルな旨味を感じられるし、醤油味も醤油との相性のよさとジューシーさとで相乗効果を生んでいて美味しいです。
結論。
サメは旨い。
特にホシザメのフライは食べてほしいです。
揚げるという調理法とすごく相性よく感じました。
もし家にサメがまるまる一匹送られてきたら、参考にしてみてください。