【干物語】第11回 スズキを干物にしてみた。リアルどうぶつの森?

こんにちは。

 

夏に旬を迎える魚というのはいくつかいますが、

特に冬に比べて値段が上がる魚に

スズキ

がいます。

 

この魚は河口から沖の方まで、幅広い範囲で生息しています。

河口周辺のスズキは臭みをためてしまうことが多く、スズキは臭い魚だというイメージもついてしまいがちです。

ですがこの魚の身は綺麗な白身

旬の時期に海で漁獲されたものは絶品とされ、市場ではかなりの値段で取引がされます。

 

スズキは釣り人から、シーバスとも言われています。

様々なルアーで狙えるそのゲーム性の高さ。

そして、この魚がヒットすると、水面に向かって頭を上にバタつかせる「エラ洗い」という動作をし、引きも強いことから、人気のターゲットです。

 

人気ゲームの「どうぶつの森シリーズ」ではこの魚は嫌になるほど釣れる魚で、たぬきちへの売値も安いものです。

これもかなりこの魚のイメージを低下させている要素となっている気がしますが、現実ではこんなに簡単に釣れませんし、旬の時期にはタイより高くなりますよ。(あと、なんかゲーム内では緑色っぽいんですけど本物はけっこう色味が異なります。個人的にはこっちの方が少し気になる点です。)

 

そんなことも踏まえまして。

ほぼ秋だったのですがなかなか美味しそうだったので買ってみました。


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スズキといいましたが、スズキは大きさというか成長度によって名前が変わる「出世魚」です。

ブリとかは名前が変わることで有名ですよね。

 

関東周辺では、

セイゴ→フッコ→スズキ

というふうに名前が変わります。

この個体はフッコにあたるサイズでした。

 

クセの少ない綺麗な白身なので、代表的な調理法としては

食感やさっぱり感を味わえるお刺身、お寿司、

白身魚をふんわりと仕上げるムニエル

なんかが有名です。

 

とりあえず、ムニエルは食べたい。

メジャーな魚ですが、この魚の干物はあまり見かけません。

なのでお試しということで、片身を干物にしてみます。

それでは、調理しましょう。

 

ここで注意事項なのですが、

この魚けっこう背びれが鋭利。さらにエラ付近にトゲがあります。

下処理でのケガに注意しましょう。

見た目は普通の魚ですが、意外と危険な魚なのです。

タイなんかもそうですが、見た目が普通そうでも意外にヒレのトゲが硬い魚ってのはいるので、注意しましょうね。

 

まず一品目ムニエル。


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若干ですがバターが焦げました。

すみません、まだまだですね。

フランス料理でよく使うテクニックとしてアロゼというものがあるのですが、この工程でバターを使用しているとけっこう焦げちゃうんですね。

ハーブはシンプルにパセリのみ。

 

お味の感想。

やっぱ美味しいですね。

間違いないです。

クセのない白身とバターの香ばしさは相性抜群です。鮮度も重要だと思います。

鮮度が良かったのでふんわり仕上がりました。

 

二品目。干物。

普通に塩味にしました。


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お味のほうは…。

 

正直、微妙。

 

ムニエルであんなに美味しかったのに不思議ですね。あんまりでした。

旨味が全くないわけではないですが、食べててなんにも感動がありませんでした。

身の質は良かったので、醤油味とかにしたほうが美味しいかもしれませんね。

 

 

というわけで、

干物が流通してないのには、何かしら理由がありそうですね。

たぶん、あんまり干物と相性が良くないのかもしれません。

ムニエルにしてもふわふわしてる身が魅力ですし、刺し身やお寿司はその瑞々しさと食感の良さが魅力のようです。

干物の醍醐味である、脱水するということ自体が良くないのかもしれませんね。

スズキサイズでもう少し脂が乗っているような個体で、かつ醤油味で味付けしてリベンジしてみたいです。

 

スズキは、迷ったらムニエルにしましょう。